【Q&A】裁判所に出す「上申書」とは何ですか?どんな場面で必要になりますか?
A. 上申書(じょうしんしょ)とは、定型の申立書式では説明しきれない個別の事情を裁判所に伝えるための補足の書面です。弁護士が作成しますので、ご本人が心配する必要はありません。
破産手続の準備を進める中で、弁護士から「この点は上申書で説明しましょう」と言われ、聞きなれない言葉に不安を感じる方は少なくありません。しかし、上申書は特別な場面でだけ使われるものではなく、破産の実務ではごく日常的に提出されている書面です。むしろ、事情を丁寧に説明することで手続をスムーズに進めるための道具といえます。
上申書が使われる典型的な場面
上申書が提出されるのは、たとえば次のような場面です。
- 必要書類が揃わない事情の説明(勤務先が廃業していて資料が取得できない、賃貸借契約書を紛失しているなど)
- 住所や家計の特殊事情の説明(住民票上の住所と実際の居住地が違う、家計を分担する同居人がいるなど)
- 通帳の大きな入出金の説明(まとまった現金引出しの使途、親族との送金の経緯など)
いずれも、定型の書式の欄には書ききれない「その人なりの事情」を、裁判所に分かるように伝えるものです。
ご本人がすべきことは「事実を正確に伝える」ことだけ
上申書の文面は、依頼を受けた弁護士が法的な観点から整理して作成します。ご本人にお願いするのは、いつ・何が・なぜそうなったのかという事実関係を、隠さず正確に伝えていただくことだけです。事実と違う内容を書いてしまうとかえって信用を損ねますので、「覚えていないことは覚えていない」とそのままおっしゃっていただいて構いません。
上申書は不利になる書面ではありません
「上申書を出す=何か問題がある」ということではありません。むしろ、裁判所が疑問に思いそうな点を先回りして丁寧に説明することで、追加の問い合わせを減らし、書類が揃わない場合でも柔軟な対応を得られることが多いというのが実務の感覚です。事情を正直に説明する姿勢は、免責の判断にとってもプラスに働きこそすれ、マイナスにはなりません。
どのような場面で上申書による説明が必要になるかは、事案ごとの個別の事情によって変わります。気になる事情がある方は、早めに弁護士にご相談ください。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。破産・債務整理事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、税務・登記を含めた多角的な視点から、依頼者の生活再建にとって最善となる解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年4月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年4月 神奈川県弁護士会常議員
共著書:『遺留分の法律と税務』(第9章 遺留分の放棄の一部)


