【Q&A】年末調整や確定申告の還付金は破産手続きで財産になりますか?
A. なります。破産手続開始決定の時点ですでに発生している還付金の請求権は財産として申告が必要で、金額によっては換価の対象になり得ます。
年末調整での戻りや確定申告の還付金は、普段はちょっとした臨時収入の感覚かもしれませんが、破産手続の中では「国や勤務先からお金を受け取る権利(債権)」として、ひとつの財産に数えられます。隠す必要はまったくありませんが、申告漏れには注意が必要です。
年末調整の還付と確定申告の還付のタイミング
会社員の方の年末調整の還付は、12月の給与で精算されて支給されるのが一般的です。確定申告の還付金は、翌年2~3月の申告後、数週間~1か月程度で振り込まれます。破産手続との関係では、開始決定の時点ですでに発生している還付金請求権かどうかがポイントになり、申立書の財産目録に記載する必要があります。
少額なら実務上問題になりにくい
もっとも、過度な心配は不要です。年末調整の還付は数千円~数万円程度のことが多く、この水準であれば換価(処分)の対象として問題になることは実務上ほとんどありません。他の財産と合算したうえで基準(20万円などの裁判所の運用基準)に照らして判断されますので、金額が大きい場合だけ注意すれば十分です。
申立て時期と還付時期が近い場合は必ず弁護士へ
注意したいのは、申立ての直前・直後にまとまった還付金が入るケースです。医療費控除や住宅ローン控除の初年度などで還付が数十万円規模になる場合は、申立ての時期との関係で扱いが変わり得ます。また、受け取った還付金を何に使ったか(生活費・積立てなど)も説明できるようにしておくとスムーズです。還付予定がある方は、申立て前に必ず弁護士に伝えてください。
還付金の扱いは、金額・時期・他の財産との合算によって結論が変わります。ご自身のケースでどうなるかは、弁護士にお気軽にご相談ください。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。破産・債務整理事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、税務・登記を含めた多角的な視点から、依頼者の生活再建にとって最善となる解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年4月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年4月 神奈川県弁護士会常議員
共著書:『遺留分の法律と税務』(第9章 遺留分の放棄の一部)


