【Q&A】子供の習い事や私立学校の学費は破産手続き中も払い続けられますか?
A. 支払い自体は可能です。習い事の月謝や私立学校の学費は借金の返済ではなく「生活費」なので、破産手続き中に支払っても偏頗弁済(へんぱべんさい)にはあたりません。ただし、収入に比べて明らかに過大な教育費は、家計収支の審査で指摘されることがあります。
「自己破産をしたら、子供の習い事をやめさせなければいけないのではないか」「私立学校を退学させることになるのではないか」というご不安は、お子様のいらっしゃる方から非常によくいただくご相談です。結論として、教育費の支払いが直ちに禁止されるわけではありません。ここでは、教育費と破産手続の関係を整理してご説明します。
教育費は「債務の返済」ではないので偏頗弁済になりません
破産手続で問題になる偏頗弁済(へんぱべんさい)とは、支払いを止めるべき時期に、一部の債権者にだけ借金を返済してしまう行為をいいます。習い事の月謝や学校に納める授業料は、これから受けるサービスの対価、つまり日々の生活費・養育費の一種であり、過去の借金の返済ではありません。したがって、原則として、手続き中に払い続けても偏頗弁済の問題は生じません。お子様の学校生活や習い事を、破産を理由に直ちにやめさせる必要はないのです。
収入に比べて過大な教育費は指摘されることがあります
ただし、注意点もあります。破産の申立てでは、家計全体の状況(家計収支表)を裁判所に提出します。その際、収入に対して教育費の割合が著しく大きいと、「その支出を見直せば返済できたのではないか」「今後の生活再建に無理があるのではないか」と、裁判所や破産管財人から説明を求められることがあります。
- 収入に見合った金額であれば、私立学校の学費や複数の習い事も通常は問題になりません
- 一般的な水準を大きく超える場合は、支出の経緯や今後の見通しについて説明が必要になることがあります
- 祖父母など親族が学費を援助している場合は、その旨を家計収支表に明記すれば足ります
奨学金・特待制度など、負担を軽くする視点も
破産は生活を立て直すための手続きですから、これを機に教育費の負担を見直すことも有益です。私立学校の授業料減免制度、就学支援金、各種奨学金、特待生制度など、利用できる制度がないかを確認することで、無理なく教育を続けられる家計を設計できます。お子様の進学予定(受験・入学金の納付時期など)がある場合は、申立てのタイミングと合わせて弁護士にご相談いただくと、スムーズに調整できます。
教育費がどこまで許容されるかは、世帯収入・家族構成・地域の実情によって判断が分かれます。横須賀市周辺で破産をご検討中の方は、お子様の教育環境を守りながら手続きを進める方法について、当事務所の無料相談でお気軽にお尋ねください。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。破産・債務整理事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、税務・登記を含めた多角的な視点から、依頼者の生活再建にとって最善となる解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年4月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年4月 神奈川県弁護士会常議員
共著書:『遺留分の法律と税務』(第9章 遺留分の放棄の一部)


