【Q&A】自分が使っている車や口座が家族名義の場合、破産手続きでどう扱われますか?
A. 原則として、財産はその名義で判断されます。ただし、実質的にご本人の財産とみられる事情がある場合には、破産手続きの中で調査の対象になります。
「普段乗っている車は親の名義」「給料の振込先は配偶者名義の口座」という方は珍しくありません。破産手続きでは、こうした家族名義の財産がどう扱われるのか、不安に感じられる方が多くいらっしゃいます。結論として、名義が家族であれば原則としてその家族の財産ですが、「名義だけ家族」とみられるケースでは扱いが変わってきます。
名義と実質——どちらで判断されるのか
破産手続きで換価(かんか。お金に換えて債権者に分配すること)の対象になるのは、ご本人の財産だけです。家族名義の車や預金は、原則としてご本人の財産には含まれません。しかし、破産手続きは債権者への公平な分配を目的とするため、名義が形式にすぎない場合——つまり、実質的にはご本人のお金で取得し、ご本人が管理・使用している場合——には、実質を重視した調査が行われます。裁判所や破産管財人は、購入資金の出どころ、通帳のお金の流れ、使用実態などから実質的な帰属を判断します。
本人の収入で購入した家族名義の財産はリスクがあります
特に注意が必要なのは、ご本人の収入やご本人の借入金で購入したのに、名義だけ家族にしている財産です。このような財産は、実質的にご本人の財産と認定されたり、家族への贈与として否認(ひにん。管財人が財産の移転を取り消すこと)の対象とされたりする可能性があります。また、破産を意識してから財産の名義を家族に変える行為は、財産隠しと評価され、免責(めんせき。借金の支払義務を免れること)にも悪影響を及ぼしかねません。心当たりがある場合は、隠さず最初に弁護士へ伝えることが何より重要です。
家族名義の口座を使っている場合は説明が必要です
ご自身の口座が使えない事情などから、家族名義の口座に給与を振り込んでもらっているケースもあります。この場合、その口座の入出金にはご本人の家計が混ざっているため、裁判所への説明資料として通帳の開示を求められるのが通常です。家族の協力が必要になる場面ですので、口座の使い方も含めて、早い段階で弁護士に事情をお話しください。
名義と実質の問題は、事情によって結論が大きく変わる分野です。横須賀で破産をご検討中の方は、家族名義の財産についても正直にお話しいただいたうえで、最適な進め方を一緒に考えていきましょう。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。破産・債務整理事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、税務・登記を含めた多角的な視点から、依頼者の生活再建にとって最善となる解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年4月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年4月 神奈川県弁護士会常議員
共著書:『遺留分の法律と税務』(第9章 遺留分の放棄の一部)


