【Q&A】iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業年金は破産するとどうなりますか?
A. iDeCo(個人型確定拠出年金)や企業型確定拠出年金の資産は、法律で差押えが禁止された財産であり、自己破産をしても原則として手元に守られます。老後のための積立てを失う心配は基本的にありません。
老後資金としてiDeCoや企業年金を積み立ててこられた方から、「破産すると年金の積立てまで取り上げられてしまうのですか」というご質問をよくいただきます。結論として、確定拠出年金の資産は法律上特別に保護されており、破産管財人(はさんかんざいにん。財産の調査・換価を行う人)でも処分できないのが原則です。ここでは保護の仕組みと、似た商品との違いをご説明します。
確定拠出年金法32条による保護
確定拠出年金法32条は、確定拠出年金の給付を受ける権利について「譲り渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない」と定めています。差押えが禁止された財産は、破産手続きでも破産財団(はさんざいだん。債権者への配当に充てられる財産の集まり)に組み込まれず、本人の手元に残ります。iDeCoも企業型確定拠出年金も、この保護の対象です。厚生年金基金などの企業年金についても、同様に受給権の保護規定が置かれているのが一般的です。
NISAや株式投資との違いに注意
一方で、同じ「資産運用」でも扱いが大きく異なるものがあります。
- NISA口座の株式・投資信託:税制上の優遇があるだけで、法的にはただの有価証券です。評価額20万円を超えると換価(売却してお金に換えること)の対象になり得ます。
- 特定口座・一般口座の株式:同様に財産として処分対象になり得ます。
- iDeCo・確定拠出年金:差押禁止財産として原則保護されます。
「老後資金」という目的が同じでも、制度の器によって結論が正反対になる点にご注意ください。
受給開始後の扱いと申告の必要性
既に受給が始まっている場合、年金形式で受け取る給付は生活の原資として扱われますが、一時金として受け取って預金口座に入った後のお金は、通常の預金と同様に財産として評価される可能性があります。受け取り方やタイミングによって結論が変わるため、受給が近い方は事前にご相談ください。また、保護される財産であっても、財産目録への申告自体は必要です。「守られる財産だから書かなくてよい」わけではなく、正確に開示したうえで保護を受けるのが正しい進め方です。
確定拠出年金の残高が大きい方や、受給開始が近い方は、個別の事情によって最適な進め方が変わります。横須賀支店の無料相談で、お手元の資産状況を確認しながら見通しをご説明しますので、お気軽にご相談ください。
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当事務所では、自己破産をご依頼いただいた方について、万一、免責許可決定を受けることができなかった場合には、お支払いいただいた弁護士費用を全額返金いたします(裁判所に納める予納金・収入印紙・郵便切手等の実費を除きます)。詳しい条件は弁護士費用のご案内をご覧ください。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。破産・債務整理事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、税務・登記を含めた多角的な視点から、依頼者の生活再建にとって最善となる解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年4月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年4月 神奈川県弁護士会常議員
共著書:『遺留分の法律と税務』(第9章 遺留分の放棄の一部)


