【Q&A】破産した場合、亡くなった親から相続した財産はどうなりますか?
A. 破産手続開始決定前に相続した財産はご自身の財産の一部とみなされるため、原則として処分の対象となります。相続のタイミングが非常に重要です。
親御様から相続した大切な財産がどうなるか、ご心配のことと思います。法律上、相続によって得た財産(不動産、預貯金、有価証券など)は、相続人の「固有の財産」となります。そのため、自己破産の手続きにおいては、ご自身がもともと持っていた財産と区別なく扱われ、原則として処分の対象となります。
この問題は、どのタイミングで相続が発生したかによって結論が大きく異なります。
① 破産手続「開始決定前」に相続が発生した場合
破産手続開始決定前に相続が発生した場合、その相続財産は「申立て時点でのご自身の財産」として、裁判所に正直に申告しなければなりません。もしこの財産を隠して自己破産の申立てをすると、財産隠し(詐欺破産罪)とみなされ、借金の免除が認められなくなる(免責不許可)可能性があります。そして相続財産は破産管財人により整理され債権者に対して配当されることになります。
② 破産手続決定後に相続が発生した場合
【相続放棄という選択肢】
もし、破産手続きの直前や最中に相続が発生した場合、「相続放棄」という手続きを家庭裁判所で行うことで、財産を一切相続しない(借金も相続しない)という選択も可能です。相続放棄をすれば、その財産はあなたのものにはならないため、処分の対象から外れます。ただし、一度放棄すると撤回はできず、他の相続人(ご兄弟など)に権利が移るなど、親族間での調整も必要になるため、慎重な判断が求められます。
相続放棄をしたい|弁護士費用は?
相続が絡む自己破産は、非常に専門的な判断が必要です。ご自身の状況を弁護士に詳しくご説明いただき、最善の方法をご相談ください。
当事務所は、皆様の複雑な破産・債務整理問題を解決するために、他にはない強みを持っています。
①1972年創立、所属弁護士数約100名の実績と経験
1972年の創立以来、半世紀にわたり数多くの破産・債務整理案件を手掛けてまいりました。約100名の弁護士が所属しており、それぞれの事案で蓄積された豊富な判例知識と実務経験を基に、ギャンブルや浪費が原因の借金等の困難事情でも最適な解決策をご提案します。
>>ギャンブルや株・FXで借金を作ってしまった
>>浪費が原因で借金を作ってしまった
②税理士・司法書士有資格の弁護士が対応
破産問題、特に不動産や多額の財産が関わるケースでは、税務の視点が欠かせません。当事務所横須賀支店には、税理士・司法書士有資格の弁護士が在籍しています。法務と税務、登記の全方面から多角的なアドバイスをして最善の解決を目指します。
③ 報酬分割支払前でも速やかな対応
多くの法律事務所では、報酬支払後に手続を行いますが、当事務所では、報酬支払い前でも内部審査で問題が無ければ速やかに手続を進めます。
破産・債務整理にお困りの方は虎ノ門法律経済事務所にご相談ください。

広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。相続事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、多角的な視点から依頼者の最善となるような解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員