子供の習い事・ブランド服など過剰な教育費による借金。浪費とみなされても自己破産できる?

「子供にだけは不自由な思いをさせたくない」「周りの子と同じように、たくさんの習い事をさせてあげたい」「みすぼらしい格好をさせたくない」。そうした親心から、子供の教育費や養育費に多額のお金をかけてしまうご家庭は少なくありません。しかし、その愛情が家計の負担を超え、教育ローンやカードローンで借金を重ねる事態にまで発展してしまうことがあります。
「子供のためだった」という純粋な動機がある一方で、「これは浪費だったのではないか」という罪悪感に苛まれ、自己破産をためらってはいませんか。この記事では、子供のための過剰な支出が原因の借金と自己破産について、その法的な判断と、家族の未来を守るための解決策を、税理士・司法書士有資格の弁護士が分かりやすく解説します。
「子供のため」の支出も「浪費」になりうる
自己破産には、借金の原因によっては免責(借金の免除)が許可されない「免責不許可事由」というルールがあり、その代表例が「浪費」です。
そして、たとえ動機が「子供のため」であっても、ご家庭の収入や資産状況を大きく超える過剰な支出は、法的にはこの「浪費」に該当する可能性が非常に高いです。裁判所は、親の愛情という心情面を理解しつつも、客観的な家計のバランスを見て判断します。例えば、以下のようなケースは浪費とみなされる可能性があります。
- 収入に見合わない数の高額な習い事(ピアノ、バレエ、水泳、塾など)
- 身の丈に合わない私立学校への進学や、高額な留学費用
- 周囲に合わせるための、頻繁な高級子供服の購入
本当の意味での子供の幸せは、安定した家庭環境の上に成り立つものです。家計を破綻させてまで行う過剰な支出は、結果として子供の生活基盤を脅かす行為と判断されかねないのです。
解決の鍵は「裁量免責」。問われるのは”親としての責任”の捉え方
では、「浪費」と判断されたら自己破産は不可能なのでしょうか。いいえ、決してそんなことはありません。日本の自己破産制度には「裁量免責」という、重要な救済の仕組みがあります。これは、たとえ浪費が原因であっても、裁判所が本人の反省の態度や、将来的に生活を立て直す強い意志を認めれば、その裁量によって免責を許可するという制度です。
この裁量免責を得るために最も重要なのは、「親としての責任」の捉え方を見つめ直すことです。
「子供に色々させてあげることが親の責任」という考え方から、「借金のない安定した家庭環境を築き、その範囲内で子供を育むことが親の責任」という考え方へと、意識を転換し、それを裁判所に真摯に伝えることが求められます。過去の行き過ぎた支出を認め、今後は身の丈に合った生活を家族で送っていくという強い決意を示すことが、解決への鍵となります。
虎ノ門法律経済事務所 横須賀支店の強み
- ①1972年創立、所属弁護士数約100名の実績と経験
1972年の創立以来、半世紀にわたり数多くの破産・債務整理案件を手掛けてまいりました。約100名の弁護士が所属しており、それぞれの事案で蓄積された豊富な判例知識と実務経験を基に、ギャンブルや浪費が原因の借金等の困難事情でも最適な解決策をご提案します。 - ②税理士・司法書士有資格の弁護士が対応
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多くの法律事務所では、報酬支払後に手続を行いますが、当事務所では、報酬支払い前でも内部審査で問題が無ければ速やかに手続を進めます。
自己破産・債務整理にお困りの方は虎ノ門法律経済事務所にご相談ください。
華やかな交友関係の裏で、一人静かに借金の悩みを抱えるのは、非常につらいことです。しかし、その問題から目をそらし続けても、事態は悪化する一方です。過去の自分を認め、未来の生活を立て直すために、勇気を出して一歩を踏み出しましょう。自己破産は、そのための法的に認められた権利です。まずは私たち専門家にご相談ください。
>>無料相談の流れはこちら
広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。相続事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、多角的な視点から依頼者の最善となるような解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員