ストレス発散の衝動買い(買い物依存症)による借金。浪費と判断されても自己破産できる?

仕事や人間関係のストレスから、「何かを買うことでしか心が満たされない」「買う瞬間だけが嫌なことを忘れられる」。そんな経験はありませんか。ストレス発散のつもりの買い物が、いつしかコントロールできない「買い物依存症」となり、気づけばリボ払いやキャッシングの借金が膨れ上がっていた、というご相談は非常に深刻です。
「これは自分の心の弱さが原因だから」「病気かもしれないけど、ただの浪費だと言われるのでは」。そうした罪悪感から、自己破産という選択肢を考えられずにいませんか。確かに、このような借金は「浪費」と判断されます。しかし、その背景にある心の問題と向き合い、生活を立て直す強い意志があれば、自己破産によって人生をリセットすることは可能です。この記事では、そのための道筋について、税理士・司法書士有資格の弁護士が分かりやすく解説します。
買い物依存症は「浪費」。自己破産の壁となる現実
自己破産には、借金の原因によっては免責(借金の免除)が許可されない「免責不許可事由」というルールがあります。そして、ストレス発散や依存症が背景にあったとしても、収入に見合わない買い物を借金してまで繰り返す行為は、法的には「浪費」と判断されます。
裁判所は、買い物に至ったあなたの辛い心情を全く考慮しないわけではありません。しかし、それとこれとは別の問題として、客観的な事実、つまり「返済能力を超えた支出」という事実を重く見るのです。この法的な現実から目をそらさず、まずは受け入れることが、解決への第一歩となります。
解決の鍵は「裁量免責」。問われるのは”病気と向き合い、更生する覚悟”
「浪費」と判断されたら、もう自己破産は不可能なのでしょうか。いいえ、決してそんなことはありません。日本の自己破産制度には「裁量免責」という、重要な救済の仕組みがあります。これは、たとえ浪費が原因であっても、裁判所が本人の反省の態度や、将来的に生活を立て直す強い意志を認めれば、その裁量によって免責を許可するという制度です。
この裁量免責を得るために、買い物依存症のケースで特に重要となるのは、ご自身の問題を単なる「お金の使いすぎ」ではなく、「心の病気」として捉え、向き合う姿勢です。
- 自分の買い物への依存を認め、真摯に反省すること。
- (可能であれば)心療内科やカウンセリングなど、専門家の助けを借りて治療に努めること。これは、裁判所に対して更生の意欲を示す、非常に強力な証拠となります。
- 弁護士や裁判所、破産管財人に対し、借金の経緯を正直に話し、誠実に手続きに協力すること。
- クレジットカードを解約するなど、買い物への物理的なアクセスを断ち、家計簿をつけるなどして、金銭管理を徹底する姿勢を示すこと。
ストレスとの向き合い方を変え、買い物に頼らない生活を築き上げる。その強い覚悟を弁護士が法的な手続きの中で支え、裁判所に伝えることが、裁量免責への道を開きます。
虎ノ門法律経済事務所 横須賀支店の強み
- ①1972年創立、所属弁護士数約100名の実績と経験
1972年の創立以来、半世紀にわたり数多くの破産・債務整理案件を手掛けてまいりました。約100名の弁護士が所属しており、それぞれの事案で蓄積された豊富な判例知識と実務経験を基に、ギャンブルや浪費が原因の借金等の困難事情でも最適な解決策をご提案します。 - ②税理士・司法書士有資格の弁護士が対応
破産問題、特に不動産や多額の財産が関わるケースでは、税務の視点が欠かせません。当事務所横須賀支店には、税理士・司法書士有資格の弁護士が在籍しています。法務と税務、登記の全方面から多角的なアドバイスをして最善の解決を目指します。 - ③ 報酬分割支払前でも速やかな対応
多くの法律事務所では、報酬支払後に手続を行いますが、当事務所では、報酬支払い前でも内部審査で問題が無ければ速やかに手続を進めます。
自己破産・債務整理にお困りの方は虎ノ門法律経済事務所にご相談ください。
買い物依存症による借金は、誰にも相談できず、孤独と罪悪感の中で悪化しがちです。しかし、それはあなたの心が発しているSOSサインなのかもしれません。借金問題を法的にリセットすると同時に、ご自身の心の問題とも向き合う。自己破産は、そのための大きなきっかけとなり得ます。一人で抱え込まず、まずは私たち専門家にご相談ください。
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広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。相続事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、多角的な視点から依頼者の最善となるような解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員