離婚・養育費負担で困窮したシングルマザーの生活再建事例

ご相談の背景
ご相談に来られたのは、30代の派遣社員の女性です。2人のお子さんを育てるシングルマザーで、離婚後の養育費や生活費の負担から借入を重ね、債務総額は約420万円になっていました。
ご相談時、月収16万円で2人のお子さんを養育しながら、月々13万円もの返済を行っており、家計は完全に破綻している状態でした。収入のほとんどが返済に消え、お子さんとの生活を維持することすら困難な状況で、心身ともに疲れ果てていらっしゃいました。
ご相談者様の状況(まとめ)
年代 | 30代 |
---|---|
性別 | 女性 |
職業 | 派遣社員 |
借金の理由 | 離婚後の養育費・生活費負担 |
弁護士の対応と解決結果
ご依頼者様の状況を鑑み、生活を根本から立て直すために自己破産を申立てる方針としました。高額な財産をお持ちでなかったため、手続きは管財人が選任されない「同時廃止事件」として進行しました。
申立てにおいて、弁護士から「借金の主な理由が、お子様2人を育てるためにやむを得ず生じたものである」という点を裁判所へ丁寧に説明しました。その結果、裁判所にご事情を深く理解していただき、非常に速やかに免責許可決定が下りました。
現在、ご依頼者様は借金の重圧から完全に解放され、返済に充てていた分を生活費や将来のための貯蓄に回せるようになりました。何よりも、お子様たちと向き合う時間と心のゆとりを取り戻し、安定した生活を築いていらっしゃいます。
債務整理前後の比較
項目 | 債務整理前 | 債務整理後 |
---|---|---|
借金総額 | 約420万円 | 0円 |
月々の返済額 | 13万円 | 0円 |
本事例のポイント:お子様との生活を守るための自己破産
離婚や死別などを機に、お一人で子育てと仕事、そして借金返済の三重苦を抱えてしまう方は少なくありません。特に、収入が不安定な場合には、あっという間に返済が困難になってしまいます。
本事例のように、借金の理由が子どもの養育費など、やむを得ない事情によるものである場合、裁判所もその状況を理解し、免責を認める傾向にあります。
自己破産は、ご自身の生活だけでなく、大切なお子様の生活基盤を守るための有効な手段です。経済的な不安を解消し、お子様との未来を安心して歩むために、どうか一人で抱え込まず、私たち専門家にご相談ください。

広島大学(夜間主)で、昼に仕事をして学費と生活費を稼ぎつつ、大学在学中に司法書士試験に合格。相続事件では、弁護士・税理士・司法書士の各専門分野における知識に基づいて、多角的な視点から依頼者の最善となるような解決を目指すことを信念としています。
広島大学法科大学院卒業
平成21年 司法書士試験合格
令和3年4月 横須賀支部後見等対策委員会委員
令和5年2月 葉山町固定資産評価審査委員会委員
令和6年10月 三浦市情報公開審査会委員
令和6年10月 三浦市個人情報保護審査会委員
令和7年1月 神奈川県弁護士会横須賀支部役員幹事
令和7年3月 神奈川県弁護士会常議員